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今週のライオンズ

更新日:2022年2月7日

皆さん、こんにちは!今週のライオンズの時間です。


 今日は今週のライオンズをお届けする前に、ライバルについて軽く書かせてください。実は、最近皆さんからもライバルについて色々なお話をお伺いします。例えば、あの人に負けたくない!自分が走れなくて、あの人だけ走れていると辛い、インスタでもライバルの動向を気にしてしまい、ライバルの活躍を喜べない、ウェルビーイングオンラインスクールの受講生様からは、ウェルビーイングオンラインスクールがあまりにも良いものなので、広めたいという気持ちよりも広まってほしくないという気持ちが強いなどのお声を頂いております。


 そして、皆さん心が綺麗な方ばかりなので、そういうことを思ってしまう自分って駄目ですよねと悩まれている訳です。心の問題に答えはないと思うのですが、私の経験から少し書かせてください。


 私は皆さんのように心が綺麗な人間ではないので、高校の時から誰かが練習で落ちれば「ライバルは一人でも少ないほうがありがたいんやから、お前が落ちてくれれば俺は助かる」と公言するようなやつでした。


 中学時代は隣の中学校が全国駅伝に出場、そして同じエリアに全中7番がいました。私も遅いほうではなかったのですが、2番にはなれても1番にはなれませんでした。高校に入ったら、これはもうライバルだらけと言って良いでしょう。長距離だけで30人以上、しかも全中出場者やおしくも全中出場を逃した選手ばかりが集まってきます。


 当然、自分が3年間いつも良い結果を残せるわけでもなく、自分が走れないときにライバルが走れていると悔しいし、焦るし、気分は良くありません。自分が出るはずだった全国大会に自分が出られず、ライバルだけ出場するようなことがあれば、「予選で落ちれば良いのに」と思うことは必至です。


 そして、時が経ち、かつてのライバルたちが次々と競技をやめて、引退していきます。その時私がどう思うか、ご存知ですか?嫌いだった奴ほど、いなくなったら寂しいんです。あいつが今でも現役でいてくれたら、もっと楽しいのにと思うことなんかたくさんあります。マラソンをやることなく、引退していったライバルもたくさんいます。「もし、あいつがマラソンをやっていたら、どこまでいけたんだろう?一緒に走りたかった」そう思うことも多々あります。


 思い返せば、嫌いなやつと走る時間は充実していました。嫌いなやつのことを意識しながら、汗を流す時間は充実していました。嫌いなやつとのレースほど楽しみでした。やはり、人間というのは好きと嫌いは近しいもので、無関心が一番好きから遠い位置にあるのではないでしょうか?


 今でもライバルたちの走りは目をつぶれば瞼の裏に明確に思い描けます。インターバルをしながら、頭の中でそいつらの後ろを走ることもあります。一人でインターバルをしていても、彼らがどういうピッチで走っていたのか、明確に思い出せます。後ろにつきながら、リズムを合わせる、なんとかついていく、忘れようにも忘れません。


 ライバルというのはそういうものです。だから、皆さんも「嫌い」という感情を大切にしてみてはいかがでしょうか。その感情がランニングを充実させてくれるし、死ぬ間際に思い出すのは、嫌いなあいつと走っていた日々でしょう。


さて、地球の反対側では、今週もウェルビーイングライオンズの選手たちが生活をかけて、ライバルたちと切磋琢磨しながら、汗を流していました。今日はそんな今週の練習をお届けしていきます。


1月24日月曜日

午前 20キロ低強度+流し100m6本

午後 10キロ低強度


1月25日火曜日

午前 20キロ低強度

午後 休養


1月26日水曜日

午前

3000m1本 400m70秒ペース 3分休息

2000m1本 400m68秒ペース 2分休息

1000m5本 65秒ペース 1分半休息


午後 12キロ低強度


1月27日木曜日

午前 20キロ低強度

午後 10キロ低強度


1月28日金曜日

午前 18キロ低強度+流し100m6本

午後 休養


1月29日土曜日

午前 ロングラン35キロ

午後 休養


1月30日日曜日

休養


 そろそろ次のマラソンに向けて密度が下がり、質が本格的に上がってきたなという印象です。水曜日の練習では、最後の1000m5本は2分42秒ペースで走っています。これだけできれば、スピード的な余裕も非常に大きくなるはずです。


 ちなみにですが、こういった3000m、2000m、1000mのような徐々に距離が短くなるタイプのインターバルをステップダウンとかブレークダウンとか言ったりして、長距離ランナーはよく使います。私もしょっちゅうというほどではありませんが、結構使います。この練習のメリットは距離を徐々に短くすることで、ネガティブスプリットを作りやすいということです。


 例えば、同じネガティブスプリットを作るにしても、1000m10本をやるとすると、すべて1000mという同じ距離を走るわけですから、なんとなく前半から飛ばしていかないと良い練習にならないのではないかとか、ネガティブスプリットを作るといってもあまりにも遅いのもどうかと思うしなーなどの気持ちも生まれがちになってしまいます。


 こういう時に、3000m+2000m+1000m5本という練習を組めば、3000mが一番ゆっくり、2000mはもう少し速く、1000mはもっと速く走る明確な理由と言いますか、表現が適切かどうかわかりませんが、自分に対する正当な理由が出来ます。迷うことなく、ネガティブスプリットを作りやすい環境が生まれるわけです。


 参考になるかどうか分かりませんが、是非一度試してみてください。組み合わせは様々で、3000m+2000m+1000mのように1000mずつ距離を減らしていくタイプや2000m+1600m+1200m+800m+400mというような400mずつ減らしていくものもあります。マラソンランナーやハーフマラソンランナーにとっては、2000m2本+1600m2本+1200m2本+800m2本+400m2本をやると合計の疾走距離が12000mになり、この中にスピード持久(特異的スピード)の要素から、基礎スピードの要素まで満遍なく入れることが出来るので、こういった練習もおすすめです。


それではステキな日曜日をお過ごしください。

ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志


追伸

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筆者紹介

​ウェルビーイング株式会社代表取締役

池上秀志

経歴

中学 京都府亀岡市立亀岡中学校

都道府県対抗男子駅伝6区区間賞 自己ベスト3km 8分51秒

 

高校 洛南高校

京都府駅伝3年連続区間賞 チームも優勝

全国高校駅伝3年連続出場 19位 11位 18位

 

大学 京都教育大学

京都インカレ10000m優勝

関西インカレ10000m優勝 ハーフマラソン優勝

西日本インカレ 5000m 2位 10000m 2位

京都選手権 10000m優勝

近畿選手権 10000m優勝

谷川真理ハーフマラソン優勝

グアムハーフマラソン優勝

上尾ハーフマラソン一般の部優勝

 

大学卒業後

実業団4社からの誘いを断り、ドイツ人コーチDieter Hogenの下でトレーニングを続ける。所属は1990年にCoach Hogen、イギリス人マネージャーのキム・マクドナルドらで立ち上げたKimbia Athletics。

 

大阪ロードレース優勝

ハイテクハーフマラソン二連覇

ももクロマニアハーフマラソン2位

グアムマラソン優勝

大阪マラソン2位

 

自己ベスト

ハーフマラソン 63分09秒

30km 1時間31分53秒

マラソン 2時間13分41秒

© 2020 by ウェルビーイング株式会社

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